焼酎楽園と言う 焼酎の専門誌が ある。
1月は その焼酎楽園さんが 主催して行われた
麦焼酎のシンポジウムに 参加させていただいた。
年間に 4冊だが 内容の濃い専門誌でも ある。
その編集長のブログ
にも書かれていたのだが、
焼酎が まだまだ 認知されていなかった頃の
『男が楽しむ 味わいの本格焼酎』という 雑誌が
手元にある。
発刊されたのは 1998年4月となっている。
10年以上も 前の雑誌だが
一夢庵の本棚に 今でも 置かれている。
その頃の焼酎の価格に まずおどろく!
なんと言っても 安い!
その当時の 焼酎と今を 比較するのも
原材料の価格や 蒸留カスの処理、瓶の価格や 輸送費
酒税も 違うので
一概に いえないが
1升瓶で 2000円を超える 焼酎が ほとんど無い。
その後の 俗に言う 焼酎ブームは
今思えば すごかった、
とりわけ 芋焼酎だ。
とにかく 芋焼酎なら 何でも売れていた。
(一夢庵では 私と家内が 美味いと思った焼酎だけを 扱っていたので、 なんでもかんでも と 言う事はなかった。)
普通に 仕入れていた焼酎が 品薄になり、
蔵元でも 出荷調整が行われ、
その一方で 定価の何倍もの プレミア価格をつけた 品物が これまた
普通に 流通しており、
ネット上で 売買をしている一般の方も 多く見られ
俗に言う プレミア焼酎の正規特約店の酒屋さんも 転売を恐れながらの
店頭販売だったようにも 思えた。
一夢庵も 確かに オープン当初
焼酎ブームの 追い風を受けたことは 事実だ。
店の経営が 軌道に乗ったのも ブームのおかげも あったと思っている。
ただ
家内といつも 言っていたのは
『焼酎に 甘えては イカン!』と言う事は よく 話していた。
店を オープンしてから 九州の蔵元を 数多く訪ね歩き、
多くの出会いが あり、
造り手さんの 姿や 考え方を 見ていると、
『大事に 焼酎を扱おう。』
と より強く思うようになり、
売れる品物だから 売っているのではなく
“売りたい”品物だから 商品だけを売るのではなく、
出来うる限り 造り手さんの考えも お客さまに 伝えていこうと
カウンター越しに 実践してきたつもりだ。
(時には 鬱陶しかったかもしれない。トホホ。)
一夢庵は ちっぽけな店だけど
ちっぽけな店にしか 出来ないやり方が あるように 思えて仕方ないし、
店を 大きくしようなんて これっぽちも思わない。
店を大きくすることは 私の やりたい事のリストに 入っていない。
まあ これからも 焼酎を大事に扱い、
姫路ならではの 焼酎に合う料理を 造っていこうと 思う。
10年以上前の 雑誌を 見ながら
そんな事を 思ったよ。
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