さてさて
蒸留が 終って 出てきたのは 焼酎の原酒です。
一般的には 40度前後のアルコール度数に なるようです。
売られている商品には “初留どり”と言われる アルコール度数の高い
品物は まさに 蒸留の最初に出てくる 一番アルコール度数の高い部分を
45度未満に 加水調整した物です。
酒税法で 焼酎は45度未満と 決められております。
それ以上だと 分類上 原料用アルコールって 言われます。
原酒に話を 戻します。
蒸留したばかりの “生まれたての麦焼酎”は
すごい臭いが します。
なんともいえない 硫黄というか 表現しにくいい臭いです。
その原酒を
俗に言う 熟成させます。
ですが 蒸留したままの原酒を そのままと言うわけには いきません。
濾過という作業をします。
壱岐焼酎も 大分麦焼酎も 穀物由来なので 油成分が おおく、
その油の酸化等で 品質の劣化を生じるようです。
(芋焼酎の濾過は 私は まだ 不勉強です。)
それを防ぐのが 濾過です。
タンクの原酒を タンクごと冷やします、
タンクの周りに 冷水を通す腹巻みたいな物で 冷やします。
すると 脂分は 固体になります。それを 濾過機に通します。
(浮いている 膜のようなものです。)
と言っても 小学校の実験で使ったような“ろ紙”の大きい奴を 通す程度です。
また 濾過の加減で 出来上がりの味わいに 大きな差が 出るようにも思います。
(過去に この濾過する前の焼酎を のんだことが ありますが、香りを 通り越して 嫌な臭いが 口に残ったのを 記憶しております。)
また 一口に濾過といっても
イオン交換機と 呼ばれる、マシンを通す場合もあります。
私の頭では どんな理屈なのか よくわかりませんが、(トホホ。)
言うならば 精密濾過で 限りなくくせの無い 焼酎になります。
同じ原酒でも 濾過を どう行うかで、
全く別の焼酎になるようです。
濾過という作業も ついつい 見逃してしまいそうですが、
焼酎の品質・味わいに 大きい影響を 及ぼすと思います。
どんな行程でも 全て理由が あっての事、
私も 普段の仕込みに このことを 忘れ無いように したいと思ってます。
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